UV対策をしないと肌はどうなる?肌にやさしい日焼け止めの必要性。

紫外線の悪影響とは?

紫外線量が真夏とほぼ変わらなくなる5月。日焼け止めを塗ってUV対策をはじめる方は非常に多いと思います。その理由は、「日焼けしたくないな」「シミをつくりたくないな」といったことが筆頭にくると思います。しかし、日焼けやシミというのは、肌にとっては比較的ライトなダメージだということをご存知でしょうか。

紫外線を浴びることで起こる、本当の意味での肌への悪影響。それは、肌の深い部分である真皮層が壊され、深いシワやたるみといった老化が進行することです。紫外線はいくつかの波長に分かれていますが、一番波長の長いA波は真皮層にまで浸透します。(ちなみに中波長のB波が届くのは肌の表面までで、いわゆる赤くヒリヒリする日焼けの原因に。さらに短い波長のC波が届くのはオゾン層までです)

 

紫外線は老化を進行させる上に皮膚ガンのリスクも高まる?

真皮層に到達した紫外線は、細胞の中にあるDNAにまでダメージを与えます。DNAが傷つくということは、皮膚ガンの発生率アップにも繋がる、ということなんです。この数十年の間で、紫外線量は10〜20%増加したといわれています。紫外線の影響を甘く見られなくなってきた現代、UV対策は大人はもちろん、子供のうちからも必要になってきています。

もちろん、紫外線による日焼けを防ぐならば、長袖や帽子など衣服を駆使するという手もあります。ただ、帽子は1日中かぶれるものでもないですし、アスファルト、土、砂浜、雪など、地面からの照り返しも日焼けの原因となるんです。とはいえ「肌への負担が大きいから…」と日焼け止めに苦手意識を持っている方は、意外に多いようです。

「日焼け止めは、肌負担が大きい」と捉えられるようになったのはなぜ?

日焼け止めの発祥に関しては、こんなエピソードがあります。そもそも日焼け止めというアイテムは、ベトナム戦争の時、紫外線に対する防衛能力の低い白人兵士の肌を守る目的で”サンスクリーン”として誕生しました。しかし、戦後になっても皮膚ガンの発症率が減っていないことが判明したのです。これは、サンスクリーンの役割を果たす紫外線吸収剤として使われていたオキシベンゾンという成分が、肌にとって負担の大きいものだったからではないか、といわれています。

こういった情報からも、初期の紫外線吸収剤が配合された日焼け止めを使ったことがある方は「日焼けを防げる一方で、肌に負担がかかるもの」というイメージが浸透してしまったようです。現在は改良が進み、昔ほどの肌への負担なくなりましたが、今でもデリケートな肌質だと刺激になってしまうことがあります。

紫外線吸収剤と紫外線散乱剤のそれぞれのメリット・デメリット

日焼け止め製品に使われているサンスクリーン成分について、もう少し詳しくお話しましょう。紫外線吸収剤は、紫外線を取り込み化学変化によって熱エネルギーにして放出します。一方、最近の主流であるノンケミカルの日焼け止めに使われているのは紫外線散乱剤です。紫外線散乱剤は、酸化亜鉛や二酸化チタンを原料としており、浴びた紫外線を反射します。単純に、肌に遮光カーテンを引くようなイメージです。

こうして聞くと、当然ながら紫外線散乱剤は肌にやさしいイメージを持ちますよね。ところが酸化亜鉛や二酸化チタンは、紫外線に触れることで肌を酸化させる活性酸素を発生します。これでは、初期の紫外線吸収剤のエピソードのように、肌を守るつもりが肌にダメージを与えてしまう…。まさに、ミイラ取りがミイラになってしまう話ですが、近年では紫外線散乱剤をコーティング加工することでこの問題をクリアしています。ほとんどのものは、人体に悪影響を及ぼさないことがわかっているシリカやアミノ酸、シリコンなどで紫外線散乱剤をコーティングし、肌に直に触れないかたちで配合されています。

ノンケミカルな日焼け止めはこの数年で飛躍的に使いやすく

少し前までは、紫外線吸収剤は白浮きのなさや高SPFの日焼け止め効果を実現できるといったメリットがあり、紫外線散乱剤は肌にやさしいというメリットはあるものの、白浮きしやすく、高SPFでつくるのが難しいとされていました。しかし、開発技術の飛躍的な進化により、いまではノンケミカルタイプでもなめらかな使用感で白浮きしにくい、SPF高めものが作れるようになってきました。

5年後、10年後もシワやたるみのない明るい肌でいるには、老化の最大要因とされる紫外線による光老化を防ぐUV対策は必須です。日焼け止めに苦手意識がある方も、低刺激なノンケミカルタイプの日焼け止めからはじめてみるのはいかがでしょうか。次回は、肌にやさしい日焼け止めに関する、よくある質問にお答えします!

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